日本で働いていると、給与から住民税(じゅうみんぜい)が引かれます。この税金には、ほかの税金と違う特徴があります。
去年の収入に対してかかり、今年払うということです。この仕組みを知らないと、「仕事を辞めたのに請求が来た」「帰国するのに払えと言われた」と驚くことになります。
所得税との違い
| 所得税 | 住民税 | |
|---|---|---|
| いつの収入に対して | その月の収入 | 去年1年間の収入 |
| いつ払う | その月 | 翌年6月から翌々年5月まで |
| 払う先 | 国 | 住んでいる市区町村 |
所得税は「今月かせいだから今月払う」。住民税は「去年かせいだから今年払う」。ここが違います。
日本に来た1年目は引かれない
去年の収入が日本に無いので、1年目は住民税がかかりません。給与明細を見ても項目がないか、0円になっています。
ところが2年目の6月から引かれはじめます。同じ会社で同じ働き方をしているのに、6月の手取りが急に減ります。
「給料が下がった」と感じる原因のほとんどがこれです。間違いではありません。
いくらぐらいか
おおよそ、去年の収入の10%程度です。住んでいる場所や家族の人数で変わります。
去年の年収が300万円くらいなら、住民税は年に12万円前後。月に1万円ほどが給与から引かれる計算になります。
正確な金額は6月ごろに通知されます。会社から紙を渡されるか、市役所から自宅に届きます。
仕事を辞めたときに何が起きるか
会社を辞めると、給与から引く方法が使えなくなります。残っている分は自分で払います。
市役所から納付書が自宅に届きます。収入がない月に、去年の収入に対する請求が来ることになります。
辞める前に、残りを聞いてください
会社に頼めば、最後の給与からまとめて引いてもらえることがあります(一括徴収)。手取りは減りますが、後から請求書が来ないので生活の見通しが立てやすくなります。とくに1月から5月に辞める場合は、原則としてこの方法になります。
帰国するときはどうなるか
日本を離れても、住民税の支払い義務は消えません。1月1日に日本に住んでいれば、その年の住民税がかかります。
帰国が決まったら、次のどちらかをします。
- 出国する前にまとめて払う
- 日本にいる人を納税管理人として届け出て、代わりに払ってもらう
手続きをしないまま出国すると、未納として記録が残ります。後で日本に来るときの在留資格の審査で不利になることがあります。短い滞在の予定でも、必ず整理してから出国してください。
払えないときは相談できます
収入が減って払えないときは、市役所・区役所の窓口で相談できます。分割にする、期限を延ばすなどの方法があります。
放っておくと延滞金がつき、財産を差し押さえられることもあります。払えないこと自体より、連絡しないことのほうが問題になります。
金額や手続きは住んでいる市区町村で違うことがあります。詳しくは市役所、区役所の窓口で確認してください。
